迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

ラジオとテレビ、中継車の話

昨日は勤務先で残業をやってたら、更新するヒマがなかったんでサボッちゃいました。スンマセン…orz
さて、今日は“われラジ”の2週目、今回は“中継車”に関する話をしようと思う。テレビの中継車は見た事がある方も多いだろうが、ラジオにも“中継車”はあります。オイラの手元には、パジェロベースのCRKの中継車チョロQ(“AM神戸”だった頃のヤツ、現在の中継車はエスティマがベースになっている)がある。コレでもお解りの通り、ラジオの場合は普通車(通常は排気量2000cc以上のワゴン)をベースに、音声のミキシングスイッチと中継局経由で本社スタジオへ電波を送信するアンテナ等が積んである。つまり、“野外特設スタジオ”の副調整室(通常のスタジオに付いてるモンで、音声の調整や出演者に指示を送るトコ)の役割をしているのが、中継車なのである。
しかし、テレビの場合、コレ以外にVTRの編集機材やカメラの非常用バッテリー、中継車とカメラを結ぶケーブル等も積んでる訳である。その為、報道用の小型でもラジオの中継車よりも大きめのワゴン車でないとダメで、スポーツ中継では最低でも馬運車…もとい、大型バスをベースにした中継車でないと間に合わない。

もちろんコレはメディアの違いでもあるが、基本的に“少数精鋭”で取材時の機動力勝負となると、ラジオの方が圧倒的に有利である。事実、CRKは震災時(ま、震源に近く真っ先に被災した放送局だから、当然といえばそこまでだが…)、被害状況を報道する時、この中継車をフルに活用し、社員の“交通手段”に使うと同時に取材を行なった訳である。しかし、同じ被災局であるサンテレビの場合、中継車を出してくても、ポートアイランドにある本社自身が地盤液状化(地震が起きると、埋立地や地盤が砂地であるトコに発生する現象。震動で地中の水分が影響し、地上に泥が吹き出す。)の影響で肝心の連絡橋が崩落し、動きたくてもムリだった。(幸い、園田競馬の中継でレンタルしていた小型の中継車が使えたんで、ポーアイ外に住んでたスタッフに頼んで取材できた様だが…)まして、大型車両の中継車は、一緒に被災したのと連絡橋通行止が祟って、動かす事すらできなかったのだ。
ラジオの場合、使えるのは音声のみなんで、電話回線が空いていればすぐにでもレポートを送り出す事ができるが、テレビの場合はカメラで捉えた映像がないと意味を成さない。そのため近年では中波ラジオの重要性が見直されつつある。しかし、放送技術の殆どがデジタルテレビの画像に関するモノばかり進化して、肝心の報道での機動力や有事の初動体制には脆弱性がある。この点を踏まえた観点から、最近CRKを中心とした災害時の協力体制が、ラジオでは整備されつつある。こういった点で注目するべきは、提携各局がラジオ中継車を持ってるかどうかである。去年から加入したKBS京都の場合はラ・テ兼営なんで、テレビ用の車両をラジオに回す事もできるが、OBCWBSが独自で中継車を持ってるかどうかは微妙である。
ただ、テレビ…特に在阪5社は、かつてやってた御堂筋パレードリレー中継のノウハウがある為、有事の際は中継機材を共有する事が可能である。(実際に、“放送時間はMBSなのに、マイクはKTVでカメラはYTV、中継車はABCでレポーターがTVOのアナだった”…なんで“笑い話”が存在するw)こういった部分では、実は抜かりはないのだ。
ちなみに、競馬中継の際には通常、KTVでもVTR編集用車両とミキシング用の車両を出すが、CRK(というよりMBS)は中継車を出さない。ここいらへんの説明は、来週以降にやるとしよう。