迷馬の隠れ家 はてな本館

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AM(中波)ラジオが消えるって、本当ですか?

 昨日、民放連(日本民間放送連合会)が総務省に、AMラジオの廃止を申し出たという報道が流れ、一部のラジオファンが騒いでる様だが、これは実は、世界的な潮流であると同時に、電波が“資源”である事を知らない人が多い…正直、ラジオ博愛主義を謳うリスナーであれば、そんなことも知らんのかって話だし、そもそも、AMラジオの方が、受信機は単純な作りでも、送信設備の方が結構費用かかってエラい事になってる訳で、しかもこんなに電子技術が進歩しまくってる最中にあって、そのシステムそのものを簡略化できない代物となってる時点で、すでに“時代遅れ”となってる訳である。

 

 

この話は何も、実は30年ほど前からあった話であって、古くからのラジオ博愛主義者なら、結構有名な話題である。そして、北欧を中心に、AMラジオ局が相次いでWebラジオやFMへ移行してる訳で、AMラジオ放送自体、ある意味、新興国も含めて絶滅危惧な放送形態になりつつあるのである。てのも、国際的な電波通信関係の分野では、既に商用利用可能な電波帯そのものの割り当てが枯渇寸前な状態にあって、民間運営のラジオ局は、大掛かりな設備を必要とするAMラジオは“経営に割りが合わん”という概念が一般化してるトコがある。特に複雑な地形を有するスカンジナビア半島3国(フィンランドノルウェースウェーデン)では、既存の方式でのラジオ放送では、全国土の民衆向けに緊急放送を流そうと思っても、その複雑多岐な地形が電波障害を起こしてラジオが受信できないということもあって、10年ほど前から地上波ラジオを全廃して、インターネットによるライブ配信のみに移行した。これにより、放送局の経営負担が大幅に軽減され、通信事業者も、その分の割り当てを携帯デバイス通信用に振り分けられるとあって、一気にネット環境が整備できた訳である。この流れはバルト3国でも同じで、ここらを中心に、欧州ではWebラジオへの移行が現在進行形で行われているのであり、故に、iTunesYou Tube等の動画や音声配信サービスにWebラジオ局が次々と登場してる訳であり、日本にradikoというラジオのWeb配信サービスができたのも、ネット通信環境さえ整っていれば、地形とかによる受信障害を無視して、クリアな音声でラジオ番組が聞けるという利点から、普及を急いでる訳である。

 

 結局、騒いでるのは、普段からラジオを聴いてるといっても、BGM代わりに“無料で使える”という利点のみで語る人であって、CPを扱ってる傍でAMラジオを使うと、機械から出る電磁波による受信障害で使いモノにならんというう事を理解できてないのと、さっきも言ったが受信機は単純でも、送信施設は結構大掛かりで、しかも送信所は広大な敷地を有する関係で、固定資産税が経営負担を増大させてる要因になってるって事である。逆を言えば、大掛かりなスタジオ設備等がなくても、パソコンやスマデバに音声入力と動画や音声の編集ソフトがあれば、どこでも誰でも“ラジオ番組モドキ”は作れるほど、科学技術…特に放送技術は素人でも簡単に扱えるほど“進化”したと言っていいい。

 

オイラが中学時代に、既に海外ではAMラジオは、共産圏か経済的に貧困な国々でしか生き残れないと言われ始めていた訳であり、その生き残りを賭けた経営戦略を、放送局はそれぞれに模索していた…コアなラジオリスナーほど、実はWeb配信ラジオにいずれ移管する事を予見し、そのために様々な模索をやっていた。民放連が試験的にradikoの運営を行うという情報を得て、真っ先に手を挙げたのは、ラジオNIKKEIである…なぜなら、世界で唯一、民間運営で短波放送を行なっている放送局であり、視聴可能エリアは日本全国のみならず世界が相手である。しかし悲しい哉、民放ラジオ局であるが故に、放送を継続するにあたって、送信設備を維持するには、NHKの様に受信料を個別で契約して徴収することもできないから、企業からの広告収入が見込めないと、いつ潰れるかわからない。だから、できるだけ短波ラジオ以外での聴取方法を模索する必要があって、様々な配信方法に手を出して、やっと辿り着いたのがradikoである。これを受けて、いずれここは短波での放送に見切りつけて停波する可能性がある…これも時代の流れであり、AMラジオの多く…特に大都市を抱える広域放送局は、この流れに追随すると思われる。この流れを変えたい、あるいは、現状維持でAMラジオを残したいと思うなら、それこそ、スマホやPCを捨て、ネット環境から離れた生活をしてもらいたい。逆に言えば、オイラは今の環境…radiko経由で日本中のラジオ局が聞ける様にbなったことは楽しいし、現地の情報を素早く得るにはうってつけだし、雑音混じりで不正確な音声の地上波ラジオは、チューニング技術が乏しいと使いモノにならない。ただ…災害でデバイスが使えない時の非常用として使うために、タマに聞くのも悪くない。